頑張っても直してはいけないもの

「ペンケースのファスナーが外れちゃったの」
学校から帰ってきた娘の第一声がそれでした。

きっとファスナーの土台のテープ部分の糸がほどけて、
ペンケース本体から外れてしまったのだろうと思っていました。
ミシンで縫えるのなら楽でいいなぁと思っていました。

しかし、娘が持ってきたペンケースは、スライダーから片方の務歯(むし)が外れた状態でした。
スライダーの横の部分から押し込んでも入りません。
ファスナーの上下の止めの部分はパッと見たところ、ペンケースに縫いこまれているように見えました。

ファスナー部分の糸を解いて、ファスナーを外し直して、再び縫い付ける。
その方法が浮かびましたが、ペンケースの布は厚く、これをきれいに縫うのは難しいだろうと思い、
困りながら、ファスナーを眺めていました。

ファスナー部分をよく見ると、止めの部分が見当たりません。
ファスナーの最後の部分に少々余裕があれば、スライダーに差し込むことができる可能性がありました。
何とか頑張り、見事に直りましたが、娘があまり喜んでいない様でした。

後から知ったのですが、「もう直せないから、新しいのを買ってあげるね」と言ってほしかったそうです。
まさか直るとは思っていなかったようです。